圓成寺(奈良市) 寺宝多く有する名刹
本堂(重文)
柳生街道沿いにある真言宗御室派の寺院。山号は「忍辱山」。
創建については諸説あるも、和州忍辱山円成寺縁起(江戸時代)によれば、天平勝宝8年(756年)に聖武上皇、孝謙天皇両帝の勅願により創建されたと伝わる。
万寿3年(1026年)に加賀白山の修行僧命禅上人がこの地に十一面観音像を祀る阿弥陀堂を建て、仁平3年(1153年)に仁和寺の寛遍僧正が忍辱山流の真言密教を興したという。
多宝塔に収められている大日如来坐像は運慶の初期の傑作とされ、全国で最も古い春日造社殿とされる鎮守社春日堂・白山堂と共に国宝に指定されている。
門前には名勝庭園を配し、壮観な寺観が整えられている。
山号の「忍辱」は、彼岸(悟り)に至るための六つの修行徳目を表す菩薩行六波羅蜜の一つであり、いかなる身心の苦悩にも耐え忍ぶという意である。
楼門(重文)
多宝塔
鎮守社 春日堂・白山堂(国宝)
三光石
圓城寺庭園(名勝)
所在地:奈良市忍辱山町1273