正暦寺(奈良市) 清酒発祥の地
正暦3年(992年)一条天皇の勅命により、関白藤原兼家の子で真言宗の僧、兼俊により創建される。
山号は「菩提山」。
当初は堂塔伽藍を中心に八十六坊の塔頭が立ち並び、威容壮麗さを誇っていたが、現在は福寿院客殿・護摩堂など僅かな建物を残すのみとなっている。
種々の古文書から、室町時代に境内を流れる菩提仙川の清流の清水を用いて「菩提泉」という清酒を日本で初めて醸造したことが明らかにされており、現在の清酒造りの原点となる酒造技術を確立した日本清酒発祥の地と称されている。
また、自然豊かな山間に位置して「錦の里」と呼ばれ、3千本を超える楓が色付く紅葉の名所としても知られている。
所在地:奈良市菩提山町157番地