不退寺(奈良市) 在原業平縁の寺
平安時代の歌人在原業平が父の阿保親王の菩提を弔うために建立したと伝えられる。
正式名は「不退転法輪寺」、別名は「業平寺」。
祖父は平城天皇、母方の祖父は桓武天皇という高貴な血統を受け継ぎながらも臣籍降下を余儀なくされたことから在原姓を名乗る。
歌才に恵まれ、美男の代名詞ともされる美しい容貌と自身の奔放さから、「伊勢物語」では禁断の恋に浮名を流す主人公に擬せられている。
本堂は平安朝の貴族住宅をしのばせる佇まいで王朝風の優美さにあふれている。
所在地:奈良市法蓮東垣内町517